暖かくなってきて、瑞々しい春野菜も店頭にたくさん並び出しました。

野菜売り場で、まんまるで青々した葉を広げているものといえばキャベツ!

春キャベツってどんな特徴があるかご存知ですか?
春キャベツは他の季節に収穫されたものとはどう違うのでしょうか。

今日はその違いや、栄養素などに触れていきたいと思います!

Contents

春キャベツの特徴 冬キャベツとどう違うの?

春キャベツは、やわらかく瑞々しいのが特徴。そのため生で食べるのにピッタリ。サラダ用に千切りにしたり、細かくしてコールスロー、漬物などにもおすすめです。

輪切りにすると、春キャベツは葉と葉の間にふんわりとした隙間があります。色は明るい黄緑色で、まんまるな形で葉が大きいのが特徴です。


冬に収穫される冬キャベツは、春キャベツに比べて水分が少なく、葉が固めでしっかりしています。煮崩れしにくく、ロールキャベやスープなど煮込み料理に合います。

冬キャベツの形は楕円形で、葉はギュッと詰まっています。色は白っぽい黄緑色です。

キャベツの栄養素

キャベツはアブラナ科の野菜。白菜、ブロッコリー、カブ、大根、小松菜、チンゲン菜などもアブラナ科です。

アブラナ科の野菜は、イソチオシアネートという成分が入っており、抗菌作用・抗癌などに効果があると言われています。イソチオシアネートは、上記のような野菜が持っている辛み成分の事です。

わさびにも同じ成分がありますが、抗菌作用として知られていますよね。
お刺身にわさびをつけて食べるのは、味に深みをプラスするだけでなく、抗菌作用が期待できるからという面があります。


キャベツに含まれるイソチオシアネートには、辛味はありませんが、抗菌などの他に消化液の分泌を促す・血栓予防などの効果もあると言われています。

とんかつと一緒に食べると良い!ビタミンU

ビタミンUとはキャベツから発見されたビタミンで、別名「キャベジン」とも呼ばれています。
ビタミンUは胃腸の粘膜を保護し、脂肪の吸収を抑える働きがあります。とんかつなどの脂質が多い食べ物と一緒に食べるのにピッタリ。
また、胃腸の調子が悪い時などに取り入れたいですが、生のキャベツは体を冷やすので、キャベツを使ったスープなどにすると良いでしょう。

キャベツに含まれるビタミンUは水溶性。水につけると流れ出てしまうため、生で食べる場合は葉を洗ってから刻む方が良いですね。生で食べるとビタミンCもしっかり摂れます。スープや味噌汁などに使えば、汁ごと食べられるので栄養素を逃しません。


骨を作る!ビタミンK

また、キャベツにはビタミンKという栄養素も含まれており、骨を丈夫にしたり、血液凝固の作用があります。こちらは脂溶性。油で炒めることで体内に吸収されやすくなります。
ちなみにビタミンKは納豆にもたくさん含まれています。

その他、食物繊維やビタミンCが豊富なので、便秘やお肌の荒れなど美容関連で悩んでいる方におすすめ。また血糖値を下げたり、がん予防なども期待できます。

キャベツの歴史と種類

キャベツは西ヨーロッパが原産といわれています。古代ギリシャ人は薬に用いており、その後野菜として栽培されるようになりました。

日本には江戸末期に食用として渡来しましたが、観賞用(葉牡丹)として全国に広まっていきます。明治時代に食用の栽培が始まり、北海道や横浜などで育てられるようになりました。

キャベツには、前述のように通称春キャベツや冬キャベツなどがありますが、大きく分けると以下のようなものがあります。

  • 寒玉(冬キャベツ)
  • 春玉(春キャベツ)
  • 高原キャベツ(夏キャベツ)
  • 丸玉(グリーンボール)

高原キャベツは、比較的涼しい高冷地で作られるキャベツです。
キャベツは暑さに弱く、5~25度くらいの中で育てるのが一般的なため、夏はこのような場所で栽培されるんですね。
丸玉は他のキャベツよりも少し小さく、丸く柔らかい葉のキャベツでグリーンボールとも呼ばれています。

海外ではどんな食べ方をしてる?

ザワークラウト

ドイツで親しまれているザワークラウトは、キャベツの漬物で発酵食品です。基本は塩のみで漬けられており、発酵することで酸味が生まれます。長期保存でき、お肉に添えて食べたり、ハムやソーセージと一緒にパンに挟んで食べたりいろんな楽しみ方ができます。

ロールキャベツ

ロールキャベツの発祥はトルコの島で生まれた「ドルマ」という料理。野菜に米や肉を包み煮込んで作る料理で、キャベツの他にブドウの葉などで包んで作られていました。これがヨーロッパ各地にキャベツの葉で包む料理として広がっていきました。
ルーマニアでは、ザワークラウトの葉に包んで作るロールキャベツもあるそうです。

エチュべ

エチュべはフランス語で、いわゆる蒸し煮のこと。キャベツだけでなく様々な食材で作られています。旬の野菜をざく切りにして、バターを引いた鍋に入れ軽く塩をかけて弱火で火をじっくり通すだけ。野菜そのものの水分で調理します。ヘルシーで素材の味を楽しむ料理です。

コールスロー

キャベツ、にんじん、ハムなどを細かく切ってマヨネーズなどで和えたコールスローの語源は、オランダ語の「Koolsalada」(キャベツのサラダ)からきています。フライドチキンやフィッシュ&チップスなどに添えられ、口直しにもピッタリですよね。

体のためになる!キャベツの賢い食べ方

前述したように、キャベツに含まれるビタミンUは脂質の吸収を抑えてくれる効果があるので、肉類と一緒に食べることで胃もたれなどもしにくくなります。

ポイントはキャベツを生で食べること。火を通すと効果が弱まってしまうので、キャベツのサラダなどにするか、もしくはスープや鍋の具として、汁ごといただけるレシピがおすすめです。

逆にビタミンKは油を使った料理にピッタリ!豚肉とキャベツの組み合わせは特におすすめです。今が旬の春キャベツは柔らかく甘味も感じるので、野菜炒め、焼きそば、お好み焼き、パスタの具などに、ぜひ豚肉と合わせて調理してみてください!

キャベツと豚肉の塩焼きそば

2人分の材料はこちら

  • 中華麺 2袋
  • キャベツの葉 2~3枚
  • 豚肉 100g
  • 鶏ガラスープ粉末 小さじ2
  • ごま油 小さじ2
  • 塩 小さじ1
  • こしょう 少々
  • 酒 大さじ1(なくても可)
  1. キャベツ、豚肉ともに一口大に切ります。
  2. ごま油をフライパンで熱し、豚肉を炒め、色が変わったらキャベツも加えます。
  3. キャベツがしんなりしてきたら、中華麺をほぐしながら入れ、鶏ガラスープの素、塩、あれば酒も加えて炒めます。
  4. 仕上げにこしょうを振りかけて完成です。

    彩りににんじんやピーマンを入れても良いです!

いかがでしたか?
春の野菜は、冬の体を起こして、デトックスしてくれる効果もあります。苦味のある野菜なども加えて料理してみるのも良いですね!
生のキャベツサラダも準備すれば、栄養素バッチリ⁉️です。

ぜひお試しくださいね。