今年も残すところ十数日。あっという間の一年ですね!
少しずつ、外食などもしやすくなってきましたが、乾燥や寒さが強まる季節ですので無理をせず過ごしたいですね。

さて、今日は「宮城のおいしい食材」で豚肉料理を!というテーマで2つの食材をご紹介したいと思います。



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油麩

油麩は宮城県北部の登米地方発祥と言われる、油で揚げた麩のことです。
油麩、または仙台麩という名前でスーパーなどに並んでいます。フランスパン!?の様な見た目です。

お麩を油で揚げたことで、コクと食べ応えが生まれる油麩。もともと精進料理の材料として、登米地方ではお盆の時期に良く食べられていたそうです。



現在は、登米地方だけでなく宮城全域のどこのスーパーでも見かけることが出来る油麩ですが、味噌汁や煮物の具、鍋の具など色んな食べ方がある中、何と言っても「油麩丼」が有名!

カツ丼のカツを油麩に変えて作るどんぶり料理で、登米市にある旅館で、肉が苦手なお客様のため、カツ丼の肉に見立てて油麩を使ったことが始まりなんだそう。登米市内の飲食店に広まるだけでなく、現在では仙台市の郷土料理のお店、おうちでも手軽に作れる料理として人気になりました。



「麩」はグルテンから作られる加工食品。油麩は小麦に含まれるグルテンを練り上げて棒状にし、油で揚げて作ります。油で揚げているので他のお麩よりもカロリーは上がりますが、カツ丼のお肉の代わりに使えばとってもヘルシー。満足感も得られる一品です。

油麩入り肉じゃが

いつもの肉じゃがに、油麩を入れてボリュームUP!
肉と野菜を炒め、調味料を加えた後、水で戻した油麩を入れてじゃがいもが柔らかくなったら完成!
油麩を入れる代わりに、お肉の量をいつもより減らしても良いですね。油麩の戻し汁を使えば、さらにコクが深まります。

仙台せり

宮城県名取市で生産されているブラント「仙台せり」。
シャキシャキとした瑞々しいせりは「せり鍋」として有名です。
9月から3月頃まで収穫時期のせりは「根せり」、4月から6月頃までの収穫されるものは「葉せり」と分類されるそう。



せりは春の七草のひとつとして良く知られていますが、どんなところに生えているか知っていますか。

休耕田など湿った土壌に自生する多年草で、水田やその水路などに生えているものもあります。せりの葉は、揉んだりちぎったりすると、せり独特のスッとした香りがします。

栽培されるせりも水耕栽培。足が隠れるほど深い「せり田」で育てられています。宮城では江戸時代からせりの生産がされており、全国1位の生産量でもあります。ビタミンC、ミネラルが豊富で肌のうるおいなど老化防止に効果があります。



せりは昔からおひたしにしたり、鍋の具のひとつとしてよく食べられていますが、2000年初頭くらいから、鍋のメインの具として食べられるようになってきました。仙台にある小料理屋さんが発祥で、現在では多くのお店の冬のメニューとして人気です。特に、根っこがおいしいせり鍋。出汁が良い塩梅で染みた根っこは格別な美味しさですよ。

せり鍋の具は、「せり、鶏肉(または鴨肉)」が基本。シンプルですが、その分せりをたくさん入れて楽しめます。
醤油ベースや鶏ガラベースなど出汁はお店によって違いますが、出来上がり直前に、せりをどさっとたっぷり入れサッと火を通していただきます。サッパリとした味、シャキシャキとした歯ごたえでたくさん食べられますよ。

豚肉で!せり鍋

鶏肉の代わりに、豚肉で作ってみませんか?
出汁を合わせた鍋の中に、豚肉とお好みでネギや豆腐などの具を入れ火を通します。もちろん豚肉だけでもOK!アクが出る場合はここで取っておきましょう。

お肉に火が通ったら、根っこまで含めたせりを4等分にし、根から先に鍋に加えます。根に火が通ったら葉の部分を加えいただきます。

いかがでしたでしょうか。
今日は宮城のおいしい食材2つをご紹介しました。どちらも、冬にぴったりの料理で楽しむことができます。ぜひこの仙台の名物を、ご家庭で楽しんでくださいね。