みなさんは乾燥食品を普段食べていますか?
スーパーへ行くと様々な乾燥食品がありますが、何かと忙しい毎日、乾燥食品があると手軽に一品作れるので便利です。

今日は乾燥食品について 特徴やメリットなどを調べてみました。
最後に、豚肉と合わせたレシピもご紹介いたします♪

Contents

乾燥食品ってどんなもの?

乾物とはどんな食品?

野菜や海藻類、魚介類などの食材を乾燥させて、水分をカラカラになるまで抜き、常温で数カ月以上の長期保存をできるようにした食品のことです。

引用:農林水産省 HPより



乾燥食品は古代からある保存食。乾物、干物、ドライフルーツといったものの総称です。乾麺やインスタントコーヒー、フリーズドライのお味噌汁なども乾燥食品のひとつです。

乾燥食品は水分を抜いて、小さく、軽くなっています。そのため、密閉すれば常温でも長期保存が可能なものが多くあります。

身近なものには、切り干し大根、干し椎茸、乾燥わかめ、ひじき、海苔、煮干し、お麩などがあります。
その他、魚の干物やスルメ、ビーフジャーキーなどお酒のおつまみになるようなものもあります。

干物(ひもの)と乾物(かんぶつ)の違いは?

日本では、4千年ほど前の縄文時代には貝などの干物が作られていたそうで、その遺跡が発掘されています。
弥生時代になると、様々な魚の干物が作られていたという文献などもあります。

干物(ひもの)と乾物(かんぶつ)は、水分を抜いて作られる というところでは同じです。干物という字は「かんぶつ」とも読めますしね!
では違いはどこにあるのでしょうか。

漢字の意味を辞書で引いてみると、

「干す」は水分を取り除くために、日光や風、火に充てること。
「乾かす」は日光や風、火に充てて、湿気や水分を取り除くこと。

となっています。

「干す」とは、乾燥させるためにする行為の事を指しているので、この時点では必ずしも「乾いて」はいないのですね。


まさに、「干物」は10%~40%くらいの水分量になるよう作られています。
例えば魚の干物は、少し水分を残して乾燥させた方が、旨味が凝縮し、焼いた時に外側はしっかりした歯応え、内側はふっくらと柔らかく焼き上がります。

ある実験では、鮮魚を焼いた時より干物を焼いた方が水分量が多いという結果も出ています。


一般的には野菜や海藻類で作られたものを「乾物」、魚や肉で作られたものを「干物」と呼んでいるようです。

一部、干し椎茸のように「乾燥」した状態でも、呼び名は「干し」の商品もあります。これらは一般的に定着した呼び名のため、そのまま使われています。


干物は水分が残っているので長期間の保存がきかないものがあります。品物によっては、冷暗所または冷蔵保存をしなければいけません。

乾燥食品のいいところ

乾燥させた食材は、保存性が高まります。水分が抜けて乾燥しているため、カビたり腐ったりしにくくなり、常温でも長期保存ができます。


皮を剥くなどしてから加工させているものが多く、家庭から出る生ゴミなどを減らせる点もメリットと言えます。
昨今話題になっているSDGs。規格外の野菜を使うなど、フードロスに取り組む企業や団体の乾燥食品も増えてきています。


また、乾燥食品にすることで栄養価がぐんとUP。例えば大根は、切り干し大根などにすると、カルシウムは約25倍、カリウムは約15倍も高まります。

さらに生のものにはない旨味も生み出します。旨味成分のグルタミン酸などが増加。干し大根や干し椎茸などは、もどし汁を出汁として使うことで、さらに旨味や栄養素を余す事なく摂ることができます。


ドライフルーツ、干し柿や干し芋などは甘さがUP。砂糖を加えなくても甘さを楽しめ、食物繊維なども豊富なのでダイエットにもおすすめです。持ち運びもしやすく、おやつにもいいですね。


ただしドライフルーツは一口サイズで食べやすいので、摂りすぎになってしまうことがあります。1日の摂取量をチェックしておくといいですね。

乾燥食品の作り方

家庭でもできる作り方と言えば、やはり「天日干し」です。昔から家庭でも行われてきた製法ですね。天候や、干す物にもよりますが、1日~2日程度で完成させることができます。

特に干し野菜は、野菜さえあれば今すぐ作れます。秋から冬にかけて、湿度が低い時期なら尚良いでしょう。大根やにんじん、かぼちゃやキノコなどは水分が少なく、これから干し野菜に挑戦したい初心者さんにもおすすめです。


まず野菜や果物を薄く切り、水分のあるものはキッチンペーパーなどで水分をできるだけ吸わせてから、ザルなどに並べます。日中、日当たり・風通しの良いベランダ、縁側、窓辺などに置いて乾燥させます。
夕方になったら一旦家の中にしまいますが、干していたものが湿気ているようなら、冷蔵庫へしまうと良いです。また次の日同じように外へ出して乾燥させましょう。


種類によっては1日で完成しますが、2,3日〜4,5日これを繰り返し、しっかり乾燥させたら出来上がり。密閉容器に入れて冷蔵庫で保存できます。(1日乾燥のものなら1週間、しっかり乾燥のものなら1ヶ月)

また、フリーズドライの一種と言って良い「凍り豆腐」「凍み大根」などもあります。

凍り豆腐は、和歌山県高野山発祥の「高野豆腐」や、東北や北陸などで作られてきた「凍み豆腐」の総称で、夜の冷たい風にさらし凍らせ、乾燥させていく製法です。

家庭で簡単に凍り豆腐を作るなら、水分をよく切った豆腐を薄く切り、保存バッグなどに重ならないように入れ、バッドに並べて冷凍庫で一晩凍らせます。

解凍するときは保存バッグのまま流水解凍などし、溶けたらバッグから取り出して手で水気を切り、お料理に使います。
そのまま焼いて豆腐ステーキにしたり、ほぐして野菜などと炒めたりして楽しめます。

凍み大根も同じように冬の厳しい寒さを利用し作る保存食。寒干し大根とも呼ばれます。こちらも、凍り豆腐と同じような乾燥方法を何度も繰り返し作られます。

乾燥野菜を家庭で手作りする場合、乾燥が足らずにカビてしまったりする場合があります。

失敗したくない方にオススメなのがフードドライヤー。最近では家庭でも手軽に使える、様々なフードドライヤーが販売されています。
簡単にドライフルーツや乾燥野菜などが作れるので、「家庭菜園でたくさん採れた!」「ご近所から野菜や果物をたくさんもらって食べるのが大変!」という方には良いかも。

乾燥食品と豚肉で一品作ろう!

乾燥食品をおうちに常備しておけば、手軽に一品作れます。お酒のおつまみにも、夕食の献立にもぴったりな、豚肉を加えたレシピをご紹介いたします!

かんぴょう

かんぴょうはユウガオの果実部分を細く紐状に剥き乾燥させたもの。かんぴょう巻きでお馴染みですね。
かんぴょうは煮物などにしたり、甘辛く煮つけて佃煮にし、常備したりと意外と使えます。かんぴょうはカルシウムや食物繊維が豊富です。

かんぴょうと豚肉の炒め煮

かんぴょうを水で戻し、4~5センチくらいの長さに切る。生姜も細く刻んでおく。
油を熱したフライパンに生姜を入れ、香りが出てきたら豚小間肉を加え火が通るまで炒める。
豚肉に火が通ったらかんぴょうを加え、酒、砂糖、醤油を適量加え、汁気がなくなったら出来上がり。

最後にお好みでごま油を少々加えてもいいですよ。

へそ大根

へそ大根は、宮城県南部の丸森町で作られている凍み大根。大根を輪切りにして茹で、串に刺して干し、夜の冷気で凍らせ作ります。
穴が空いた状態がおへそのように見えることから、へそ大根と名付けられました。
へそ大根は、甘みが強く、特に戻し汁に旨味がぎゅっと詰まっています。

凍み大根と豚肉で麻婆大根!(へそ大根だけでなく、他の凍み大根でも作れます)

凍み大根は戻しておく。戻し汁はとっておきましょう!
ごま油を熱したフライパンに、おろし生姜、おろしニンニクを入れ、香りが出てきたら豚ひき肉とネギをを加える。

ひき肉に火が通ったら、戻した凍み大根を加え、戻し汁、中華スープの素、豆板醤、甜麺醤、オイスターソースを加え味付けし、水溶き片栗粉でとろみをつける。最後にラー油を適量たらして出来上がり。

お好みで小口切りのネギ、花椒(ホアジャン)などでどうぞ。市販の麻婆豆腐の素などを使ってもOKです!

ドライフルーツ

ドライフルーツは砂糖不使用のものも多く販売されています。鉄分やカルシウムが多く妊婦さんなど女性にもおすすめ。
今回のレシピにはプルーン、デーツ、いちじくなどがおすすめです。一種類でも数種類混ぜてもOK!

豚肉のソテー ドライフルーツの赤ワインソース

ドライフルーツ約50gを荒く刻んで、赤ワイン100ccに漬けておく。

バターを熱した鍋に赤ワインごとドライフルーツを入れ、煮詰める。
汁気が半分くらいまで減ったら蜂蜜小さじ1、バルサミコ酢大さじ2、レモン汁大さじ1を加え、さらに弱火で煮詰めソースを作る。

豚ロースは筋きりし、塩胡椒を馴染ませてから、オリーブオイルを熱し焼いていく。豚肉に火が通ったらソースをかけて出来上がり。

お好みで、お肉を焼く前のオリーブオイルにニンニクを加えて香りをつけたり、ローズマリーなどハーブと一緒に焼いてもいいですよ。




いかがでしたか?栄養価や旨味がUP、保存性が高い、いろんな料理に使える!良いこと尽くめの乾燥食品を、食卓にもっと取り入れてみましょう。