ラードで料理にコクを!【色んなレシピに】手作りラードにも挑戦
皆さんは料理にラードを使ったことはありますか?
ラードを使うと料理にコクや風味を足してくれ、なんだかレストランで食べる料理のよう!
今日はラードについて調べてみました。そして、おうちでも簡単 ♪ 手作りラードの作り方もご紹介!
ぜひご覧ください。
Contents
ラードって何?
「ラード(lard)」とは、主に豚の背脂のことを指しています。
背脂は、その名の通り豚の背中部分にある脂身のことです。英語で豚の脂肪全般をラード(lard)と言いますが、日本では豚の脂肪組織(特に背脂)から精製された食用油脂をラードと呼んでいます。
ラードは背脂を煮つめて、溶け出した脂分を固めたものです。
スーパーなどではマヨネーズのようなチューブタイプや、バターやマーガリンのような形状で販売されています。
調理用油のコナー、バター売り場のコーナー、製菓材料のコーナーなどに置いてあります。業務用のお店などでは、一斗缶など大きな容器に入って売られていることもあります。
オリーブオイルなどは気温が低いと固まることがありますが、ラードも同じように温度が低いと固まります。
牛脂より融点が低いラードは、27度くらいで溶け出すため食材に混ぜて使うなどしやすく、中華料理や洋食のほか、沖縄の「ちんすこう」などクッキーやケーキといったお菓子などにも使われています。
食品だけでなくスキンケア用品の原料に使用しているメーカーもありますよ。
スープに背脂がたくさん浮かんでいるラーメンが好きな方もたくさんいますよね!
あの小さな脂のつぶつぶは、背脂の塊を匂い消しのネギや生姜と煮てプルプルになったものを、ブレンダーなどで細かくして作っているんですよ。
ラードの種類
日本では、ラードは大きく2つの種類に分けることができます。
ひとつは豚脂100%の「純整ラード」、もうひとつは牛脂や植物性油脂などを混ぜた「調整ラード」。
どちらも用途は同じですが、純整ラードの方が豚脂そのものの旨みがあります。
また調整ラードの方が消費期限が長く、牛脂が含まれるため、融点が少し高いです。
ラードってどんな味?
ラードは油脂なので、そのものに味があるというよりは、料理に風味や旨み・こくを加えてくれるものです。香味油として使う感覚ですね。
どんな料理に使うとラードのおいしさを実感できるでしょう?以下にまとめてみました!
ラードの使い方
食材に混ぜて使う
ラードはひき肉に混ぜて使うのがお手軽!例えば餃子やハンバーグ。
赤身のひき肉に混ぜればコクとジューシーさをプラスしてくれます。手作りソーセージやパテなどの洋風レシピにもどうぞ。
ハンバーグなどには市販されているラードでもいいですが、お肉屋さんで売っている、背脂をひき肉にしたものをそのまま混ぜて使ってもいいですよ。
また、ラードはパンや中華まんの生地や、クッキーなどおかし作りにも使えます。
沖縄のお菓子、サーターアンダギーやちんすこうなどにはラードが使われていますが、普通のクッキーやドーナツ、ケーキやビスケットなどにバターやショートニングの代わりとして使用することもできますよ。
炒め油として使う
野菜炒めや焼きそば、チャーハンなど、サッと作れるメニューの炒め油として使えば、シンプルな具材でも、お店で食べるような本格的な味に!
お肉を入れない野菜炒めでも、ラードで炒めれば満足度が上がります。
隠し味として使う
インスタントラーメンや味噌汁に小さじ一杯、ほんのひと匙で、味に深みをプラス。炊き込みご飯を炊く時にも、少し加えるとテリと旨みが生まれます。
パテとしても!
ドイツなどヨーロッパでは、パンに塗るためのラードが一般的。塩味で、ひき肉・玉ねぎなどを入れたパテになったものがスーパーやお肉屋さんなどで購入できます。レストランで前菜としてパンと一緒に出てきたり、家庭でもバゲットなどに塗って食べるそう。意外とあっさりしていて、あと引くおいしさなんだとか!
ラードは体に良くない?
ラードは100%脂質です。その中でも飽和脂肪酸が多く、100g中約40g含まれています。
脂質は体にとって重要なエネルギーですが、
過度な摂取は、肥満のほか悪玉コレステロール値を上げ動脈硬化などを引き起こす原因に。
逆に脂質が不足し過ぎると、ホルモンバランスが乱れる、体力低下、血管が弱くなったり免疫機能が低下することがあります。
「大人が1日に必要な総エネルギーの約20〜25%を脂質から摂ると良い」と言われています。
この数値は、調理用に使う油と、料理そのものの脂質の量全てを合計したものです。
グラムで表すと1日約50gほどが理想です。
コンビニランチで人気の商品と、調理用油などの脂質の量は以下の通り
- カップラーメン 約15g
- ミートソースパスタ 約15g
- カレーライス 約18g
- 焼肉弁当 約25g
- フライドチキン 約15g
- サラダ油 大さじ1 約12g
- バター 10g 約8g
- ラード 10g 約10g
ラードはバターのように高カロリーなので摂り過ぎはお勧めできませんが、ひき肉に混ぜたり調理油として使ったりすると、コクや旨みが加わり、料理をさらに美味しくしてくれるので適量を見極めて使いたいところ。
自分で作った料理なら、どのくらい脂質が含まれているかわかるので注意できますが、ラードをたっぷり使う料理を食べたら、次の日は野菜中心の食事にするなど、食生活のバランスを調整してみてくださいね。
牛脂は無料で置いてあるのに、なぜラードはないの?
お肉売り場へ行くと、キューブ状の牛脂が置いてありますね。
お店によっては、牛脂は牛肉を買う時に無料でもらえますが、豚脂(ラード)は豚肉を買っても無料でもらえることはほぼありません。
豚の体脂肪率はなんと15%ほど! ラードは多くのレストランやお菓子屋さんなどで使われるため需要は高めですが、一匹の豚から1割程度しか取れません。
一方、牛の体脂肪率は約30%。たくさん脂肪がついていますが、ほとんど使い道がなく処分されてしまうんだそう。そんな理由もあって、牛脂は牛肉を買うと無料でもらえます。
牛脂はラードよりも融点が高く、40~50度ほどで溶け出します。
すき焼きやビーフステーキ以外にも、牛肉を使った肉じゃが、牛カツをあげる時に揚げ油に溶かしてみたり、ビーフハンバーグの材料に混ぜたりと、いろいろ使ってみてください。
ラードを家で作ってみよう!
ラードは家でも作ることができます。背脂から手作りでぜひ作ってみましょう!
背脂は、お肉屋さんで手に入れることができます。売り場にない場合は、お店の人に声をかけてみても良いでしょう。身近で手に入りにくい場合は、ネット通販で手に入れることもできますよ。
油を濾した後に出る肉のカスは、ラーメンにトッピングしたり、野菜と一緒に炒めたり、そぼろにしたり…と料理に使えますので、ぜひどうぞ。
塊の背脂から作るラード
背脂ブロック、水 適量
- 背脂は3~4センチくらいの長さに、薄くスライスするように切ります。
- 背脂とヒタヒタになるくらいの水を鍋またはフライパンへ入れ、弱火で煮ていきます。背脂から脂が溶け出してきたら木べらなどで混ぜます。
- だんだんと溶け出した脂の色が、白から透明に変わっていくので、弱火のまま水分を飛ばしながら、背脂がきつね色になるまでじっくり火を通してください。
- 背脂がきつね色になったら火を止め、キッチンペーパーなどで濾し容器に入れます。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固め出来上がり。
背脂ミンチから作るラード
背脂ミンチ、水 適量
- 背脂ミンチがヒタヒタになるくらいの水と一緒に鍋に入れ、弱火にかけます。
- 時々かき混ぜながら水分を飛ばし、脂が溶け透明になったら全体がきつね色になるまで、火を通します。
- きつね色になったら火を止め、キッチンペーパーなどで濾し容器に入れます。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固め出来上がり。
ブロックの方がスライスする分手間が発生するので、ミンチの方が汚れ物も増えず便利ですが作り方はほとんど同じ。どちらの作り方でも、焦げないように弱火でじっくり作ることをお勧めします。
また、作っている最中アクが出る場合は、おたまで丁寧にすくってください。
ジャパンエックスオンラインストアでは、ミンチにした背脂を販売しています。
いかがでしたか。ラードは高カロリーなので食べ過ぎは控えたいところですが、料理の味を本格的にしてくれます。おうちでも簡単に作れるので、ぜひレシピをお試しください!