夏だけでなく、一年を通して知っておきたいお肉の保存方法。特に豚肉は、内側から傷んでくると言われ、見た目では傷みがわかりにくいものでもあります。

安全に、美味しく食べ切るために、保存方法をおさらいしてみませんか。
さらにおすすめの解凍方法も調べてみました!

保存の期間や方法は、お肉の種類によって違ってきます。
いつ加工されたかにもよりますが、
鶏肉→豚肉→牛肉 の順に保存期間は短くなります。

特にひき肉はどの種類のお肉でも傷みが早くなります。

Contents

お肉のカット別 保存方法

ひき肉の保存方法

ひき肉は一番傷みやすいのですが、その理由は空気に触れることが多くなるからです。

ひき肉にする過程で、お肉の断面がたくさん増えて空気に触れるため、ただスライスするより酸化が早まります。空気の中には雑菌なども含まれているため、ミンチにする時に内部に入り込みやすくなり傷むのが早くなるのです。
もちろん、もし雑菌が入り込んでいても、しっかり火を通すことでおいしく食べることができます。


ひき肉は、様々な部位のお肉の切れ端などを集め作られることが多い商品でもあります。
どのお肉のミンチもできるだけ買ってきた日に使い切るのが良いでしょう。


ひき肉を買ってきたら、当日使う分もトレイから取り出してラップでピッタリ包むのがおすすめ。なるべく空気に触れないようにするためです。その後冷蔵庫にチルド室がある場合は、そちらに入れておきましょう。
冷凍する分は、なるべく厚みが出ないようにラップに包むと、解凍の時の手間が省けます。
ラップに包んだらジップバックなどに入れて冷凍しましょう。日付など書き込めるものだと便利です。

ジップバックに入れるのは、ラップだけだと剥がれて冷凍焼けしたり、冷凍ムラをつくったりすることがあるため。冷凍庫内の匂い移りも防いでくれます。

ラップに包む時は清潔な菜箸を使ったり、ビニール手袋などをつけたり、なるべく素手でしないようにするのがベターです。

ひき肉の保存期間 目安

冷蔵の場合 1日から最大で3日くらいまで。
冷凍の場合 2~3週間ほど。

スライス肉の保存方法

次に傷みやすいのは、スライス肉です。スライス肉は、カットの段階で空気に触れる面が増えますが、ひき肉ほどではないため保存期間も少し長めに考えて問題ないでしょう。

スライス肉も酸化しないように、ピタッとラップで包みましょう。ドリップが出ている場合は、包む前にキッチンペーパーで拭き取るのがベスト。


お肉をカットするなどして細胞が傷つくと、肉から水分が出てしまうのですが、これがドリップの正体。
赤い色はタンパク質の色素で血液ではありませんし、食べることもできますがアクの原因になったり、料理に雑味が出てしまいます。ぜひ拭き取ってから保存しましょう。


お肉をラップに並べ、ピタッと包んだらこちらもジップバックなどに入れましょう。お料理に合わせて使う分ずつ包むと、解凍の時楽ちんです。タレに漬け込むなどしてから保存すると、保存性が高まるので、そちらもおすすめです。

スライス肉の保存期間 目安

冷蔵の場合  鶏肉なら1日、豚肉なら2日 、牛肉なら3~4日ほど。
冷凍の場合  どのお肉も2~3週間ほど。

ブロック肉の保存方法

一番長持ちするのはブロック肉です。

ブロック肉も、ドリップがある場合は拭き取りましょう。ドリップを水で流すのはおすすめできません。お肉の旨味を流してしまうことになりますし、雑菌などが飛び散り、衛生的に良くありません。ドリップはチッキンペーパーで拭き取ってくださいね。


ブロック肉も手順は同じですが、何を作るかによっては、カットしてから冷凍するのがおすすめ。
ごろごろカレー用に一口大に切ったり、ステーキ用にスライスしたり。切った後は、空気が入らないようにラップで包み、ジップバックに入れて保存しましょう。ブロック肉のまま冷凍する場合も同様です。

ブロック肉の保存期間 目安
※小さくカット・スライスした場合は、スライスの保存期間を参考にしてください。

冷蔵の場合  豚肉なら3日、牛肉なら4~5日ほど。
冷凍の場合  3~4週間ほど。

お肉に含まれる脂肪やタンパク質の酸化は、家庭用の冷凍庫では止めることができず、4週間ほどが限度です。冷凍してもできるだけ早めに食べることをお勧めします。

いつ冷凍したか忘れないように、ジップバック等にメモできると便利です!

あると便利!アルミトレイ、アルミ容器

急速冷凍機能がついていない冷蔵庫でも大丈夫!アルミのトレイの上にお肉を並べて冷凍しましょう。


アルミは熱伝導率が高く、早く冷やしたい、冷凍したい時にとても便利。アルミのトレイや容器に冷凍したいものを入れると、早く冷凍してくれます。


アルミトレイは普段から冷凍庫へ入れておくと便利ですね。
お肉をラップ→ジップバック に包んでトレイの上に乗せ、さらに上に冷えたトレイを重ねると、お肉の冷凍もさらに早まります。


アルミトレイや容器は100円ショップなどでも様々なサイズで売っています。冷蔵庫のサイズに合わせて何個か用意しておくのもいいですね。

お肉を美味しく食べたい!お勧め解凍方法

お肉の旨味を逃さずに解凍して、美味しく食べたい!解凍方法でお勧めなのは、冷蔵庫解凍です。


お肉の量や大きさにもよりますが、解凍には4時間~8時間くらいかかります。
お肉を食べる前日、就寝前などに冷凍室から冷蔵室へ移しておくと良いでしょう。じっくり低温で解凍できるため、お肉の旨味を逃さず調理することができます。


もっと早く解凍したい場合は、氷水解凍流水解凍などの方法があります。
氷水を張ったボウルにパックのまま(ラップのみで包んでいる場合は、口を閉じることができるビニール袋などに入れてください)投入。大体1時間~3時間くらいで解凍されます。


流水解凍はドリップが出る場合がありますが、水の張ったボウルにパックごとお肉を入れ、蛇口から水を出しながら解凍していきます。氷水の解凍より、早く解凍できます。
いずれも出てきたドリップは、調理前にクッキングペーパーで拭き取ましょう。


急激な温度変化で、お肉の旨味が逃げてしまうため、時間はかかりますが上記のようなやり方がお勧めです。 

とはいえ、忙しい現代人。電子レンジを使っても美味しく食べたい!
電子レンジでの解凍は「解凍ボタン」などの機能を使いましょう。

電子レンジ解凍のポイント

電子レンジは、水分に反応して物質を温めます。
お肉を解凍すると、お肉の解凍時に出てくるドリップ(肉の水分)に反応してしまい、お肉の内部とドリップ部分で温度差が生まれてしまいます。


お肉の解凍ポイントは、ラップなどを外し、クッキングシートの上で解凍すること、また、冷凍庫から出してすぐの状態のお肉で解凍すること。

クッキングシートを敷いて解凍すると、出てきたドリップを吸ってくれます。こうすることで、解凍ムラを防いでくれます。
同じ理由で溶け出しているものだと、水分に反応して解凍ムラを作ってしまうので、カチカチに凍った状態から解凍しましょう。


お肉の形状によっては、ひっくり返して再度レンジにかけるなど工夫すると良いです。
また冷凍する際に、お肉をなるべく薄く包むなどして、火が通りやすい形にして冷凍しておくと、解凍ムラが少なくなります。




今回は、お肉ごとの冷凍保存の目安や、おすすめ解凍方法についてまとめてみました。ぜひ参考にしてみてくださいね!